自己資本規制比率から外為オンラインの経営状態を丸裸に


もう少し自己資本規制比率のネタを引っ張りますよ。

 

<過去シリーズはこちら>

高い自己資本規制比率はあまり意味がありません

自己資本規制比率でFX会社の大きさを知る

ご存知ですか?自社ディーリングをやっていることは自己資本規制比率からわかります

 

自己資本規制比率の計算の構成要素をしっかりと開示している会社は、

おおよそ利益金額や売上(正確には営業収益)が分かるのです。

 

今回、その鋭い視線に射抜かれるのは・・・

外為オンライン

 

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外為オンラインは最初は新日本通商という社名で、ピンクを基調とした小ダサいウェブサイトでスタートしていました。

スプレッド競争をFX業界にもたらしたのは、彼らが一番最初でした。

FXオンライン・ジャパンが手数料無料のスプレッド5銭という当時にしてみたら悪くない条件で、取引を提供していたのですが、

外為オンラインは1~3銭という破格の条件を打ち出し、あれよあれよという間にメジャーリーグに昇格しました。

最初は外為ドットこむとFXオンライン・ジャパンの社名のパクリじゃん、とか

マスコットキャラがピンクのゴキブリに見える、なんて社内では揶揄していたのですが、

あっという間に抜かされました・・・

 

取引が多かったためなんでしょう、システムダウンの話が以前はよく聞こえてきました。

金融庁にも処分を食らったりしていましたが、

処分後すぐに社名を新日本通商から外為オンラインに変更するあたり、

抜け目のない会社です。

 

以前からテレビCMに積極的な会社なので、知名度はかなり高いと思います。

 

そんな外為オンラインですが、一時期は上場を目指していましたが、

市況の悪化やレバレッジ規制を受けて、上場はあきらめたようです。

 

とは言いつつ、ひまわり証券の買収やマーケティングへの投資の半端なさなど気になる存在であることは間違いありません。

 

ということで(前置き長すぎ)、自己資本規制比率のデータを使って外為オンラインの経営状態を分析してみましょう。

 

外為オンラインのウェブサイト、開示情報には2012年3月末と2013年1月末の自己資本規制比率が掲載されています。

(単位:百万円)

2011年
3月末
2012年
3月末
2013年
1月末
固定化されていない自己資本(A)
6,3147,1438,182
市場リスク相当額
0119
取引先リスク相当額
96103123
基礎的リスク相当額
1,4641,3521,007
リスク相当額合計(B)
1,5611,4571,149
自己資本規制比率(A)/(B)×100
404.3%490.0%711.6%

自己資本比率は490%から712%に大きく上昇していますが、高い自己資本規制比率はあまり意味がありません

分析するべきはその中身になります。

 

まず、この内訳から計算される2012年4月から2013年1月までの収益状況を見てみましょう。

固定化されていない自己資本(A)は、8,182-7,143=1,039増えています。この金額はざっくりとこの期間中の利益金額をあらわしています。10億円とは、レバレッジ規制が掛かったこの環境下としては、悪くないですね。

基礎的リスク相当額を4倍すると、1年間に掛かる営業費用が計算できます。つまり、1,149×4=4,296、43億円が年間のコストということになります。2012年4月から2013年1月までの月数は10ヶ月になりますので、4,296÷12×10=3,580、35.8億円のコストを10ヶ月で掛けたと想像できます。

 

法人税率をえいやで40%と仮定すると、金融機関の売上である営業収益が分かります。

1,039÷(1-40%)+3,580=5,312

この10ヶ月で53億円の売上があったと計算できます。

外為オンラインは税引後利益の金額と資本の部の増加に差があるので、配当を株主に払ったり、営業外損失をたくさん出しているのかもしれませんが、おおよその数字が分かりました。

 

この10ヶ月間で、53億の営業収益、10億の税引後利益です。

 

もちろん、レバレッジ規制の影響で以前に比べると収益力は低下していますが、それでもしっかりと黒字を出しているのは安心できる材料だと思います。

 

<まとめ>

固定化されていない自己資本の増減で、利益が出ているのかが分かります。

基礎的リスクを4倍すると1年間のおおよその費用が分かります。

だからざっくりと収益力が計算できるのです。

 

過去の自己資本規制比率をウェブサイトに載せていないFX会社も多いのは、もしかしたらこうやって経営状態の分析ができてしまうからかも・・・

もしこの会社を分析して欲しいというニーズがあったらお知らせくださいね。

 

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執筆者紹介

 大学卒業後、投信会社、銀行で為替・金利トレーディングを歴任。

2005年末にFX会社に移り、日本初のバイナリーオプションの導入に携わる。その他、カバー取引、お客様窓口、取引システムの営業、経営戦略、マーケティングなど様々な業務にあたる。雑誌取材やセミナー講師などの経験も多数。

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